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2024年以降の医療機器物流の課題と解決策|最新動向を徹底解説

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2024年以降の医療機器物流の課題と解決策|最新動向を徹底解説

2024年、医療機器物流は大きな転換期を迎えました。働き方改革関連法により、トラックドライバーの時間外労働が年間960時間に制限される「2024年問題」が物流業界全体に影響し、医療機器輸送にも深刻な課題が生じつつあります。

特に輸送力の低下、配送リードタイムの延長、物流コストの上昇が懸念され、安定供給の維持には早急な対応が必要です。医療機器物流は、迅速性・安全性・精密性が求められる特殊な分野であり、2024年問題により柔軟な納品や緊急対応が難しくなるリスクがあります。

また、燃料費・人件費の高騰による物流コスト増加も課題です。特に価格転嫁が難しい医療機器では、コスト管理の工夫が求められます。本記事では、2024年に直面する医療機器物流の課題とその解決策を紹介し、持続可能な供給体制を築くためのヒントを提供します。

目次

  1. 医療機器物流2024年問題とは?
  2. 2024年以降に医療機器物流が直面する主な課題
    1. 医療機器の輸送力低下
    2. 医療機器配送リードタイムの延長
    3. 輸送品質の低下
    4. 納品に係る柔軟性の低下
    5. 緊急対応が困難となる
    6. 物流コストの上昇
    7. 燃料費等の上昇による製造コスト等の上昇
  3. 物流2024年問題に対して医療機器製造販売業者の対応策
    1. 配送リードタイムの延長等を見据えた在庫の確保
    2. 物流コストの上昇や物価の上昇等も踏まえた、適切な価格決定
    3. 物流コストの見える化
    4. 不採算要望に係る制度の活用
    5. 物流の効率化に向けた対応
  4. 2024年以降の医療機器物流を成功させるポイント
    1. 物流業者との連携強化
    2. 在庫管理の見直し
    3. 法規制への対応
  5. まとめ

医療機器物流2024年問題とは?

2024年4月から施行される「働き方改革関連法」により、トラックドライバーの年間時間外労働の上限が960時間に制限されることで発生する物流業界の課題を指します。

これにより、輸送力の低下、配送リードタイムの延長、物流コストの上昇など、物流全体の大きな変化が予測されています。

特に医療機器の物流は、高度な精密性・迅速性・安全性が求められるため、一般的な物流の課題よりもさらに深刻な影響を受ける可能性があります。

2024年以降に医療機器物流が直面する主な課題

医療機器の輸送力低下

2024年問題により、トラックの稼働時間が制限され、輸送能力が低下することが予測されます。
特に遠隔地や過疎地域では配送ルートの確保が難しくなり、供給の遅れが発生する可能性があります。

医療機器配送リードタイムの延長

ドライバーの労働時間規制により、配送スケジュールが変更を余儀なくされ、納品までのリードタイムが延びる可能性があります。
これにより、緊急時の医療機器供給が困難となり、医療機関の業務に支障をきたす恐れがあります。

輸送品質の低下

医療機器は衝撃や温度変化に弱い製品が多く、長時間の輸送や配送の過密スケジュールが輸送品質に影響を及ぼす可能性があります。
適切な振動管理や温度管理が行われないと、機器の精度や耐久性が損なわれる恐れがあります。

納品に係る柔軟性の低下

これまで柔軟に対応できていた納品時間の調整が難しくなり、突発的な納品変更が対応しにくくなります。
特に、手術や診断で必要とされる医療機器の即時配送が制限されると、医療機関の運営に影響を及ぼす可能性があります。

緊急対応が困難となる

2024年問題により、トラックの稼働台数が減少し、緊急時の配送対応が難しくなることが想定されます。
例えば、医療機器の故障や急な交換が必要になった場合、迅速な対応が困難になり、医療現場での混乱を招くリスクがあります。

物流コストの上昇

ドライバーの労働時間制限により、輸送単価の上昇が避けられません。
さらに、燃料費や人件費の増加も重なり、医療機器物流全体のコストが高騰する可能性があります。

燃料費等の上昇による製造コスト等の上昇

医療機器の製造・販売には一定のコストがかかりますが、物流コストの増加により、製造コストも上昇する可能性があります。
しかし、医療機器には償還価格が設定されているため、企業が自由に価格を調整できるわけではなく、利益圧迫につながるリスクがあります

物流2024年問題に対して医療機器製造販売業者の対応策

配送リードタイムの延長等を見据えた在庫の確保

物流の遅延に備え、倉庫に十分な在庫を確保し、供給の安定性を向上させることが求められます。
特に需要が高い医療機器については、配送遅延の影響を最小限に抑えるため、早めの発注や安全在庫の見直しが必要です。

物流コストの上昇や物価の上昇等も踏まえた、適切な価格決定

物流コストの上昇に対応するため、価格設定を適切に見直す必要があります。
特に医療機器は価格転嫁が難しいため、コスト削減の工夫をしながら、安定した供給体制を確保する必要があります。

物流コストの見える化

配送コストの透明化を進め、無駄なコストを削減することで、物流費の最適化を図ります。
具体的には、配送ルートの最適化や物流拠点の集約を進めることが効果的です。

不採算要望に係る制度の活用

政府や自治体が提供する物流支援制度や補助金を活用し、輸送費の負担を軽減する取り組みも有効です。
例えば、共同配送や地域ごとの輸送補助を活用することで、コスト削減を図ることができます。

物流の効率化に向けた対応

全国チャーター輸送やジョイント輸送を活用することで、配送の効率化を進めます。
また、倉庫の中継拠点を設置し、長距離輸送の負担を軽減することも、物流の安定化に寄与します。

2024年以降の医療機器物流を成功させるポイント

物流業者との連携強化

医療機器の特性に精通した物流業者と協力し、適切な輸送方法を確保することが重要です。
専門性の高いドライバーや倉庫スタッフと連携することで、輸送品質の維持とコスト削減が実現可能となります。
倉庫と輸送事業が一体となった物流事業者を選定・活用することも重要ではないでしょうか。

在庫管理の見直し

医療機器の適正在庫を維持するため、需要予測に基づいた在庫管理を行い、無駄なコストを削減します。
特に、リードタイムが長くなる可能性があるため、発注タイミングの見直しも重要になります。

法規制への対応

2024年問題を踏まえ、最新の法規制情報を常に把握し、コンプライアンスを遵守することが求められます。
また、新たな規制に対応できる体制を整備し、物流の安定性を確保することが不可欠です。

まとめ

2024年以降の医療機器物流は、輸送力の減少やリードタイムの延長、コスト増などの課題を抱えています。しかし、在庫管理の見直しや物流効率化、業者との連携強化により、安定した体制の確保は可能です。

医療機器は医療現場の基盤でもあり、安全かつ迅速な輸送を実現するために、今後も物流戦略の最適化が求められます。

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